各種予熱,加熱加工,ロー付け,溶接,切断,蒸発,乾燥などに超低コストで対応できます。電気,機械,自動車,半導体工業をはじめ、あらゆる工場,実験室,研究室などで多数活躍しています
熱風ヒータシリーズ中での位置最も需要の多い50w~9kwの範囲をカバーする品種。 従来から最も多く使用されてきた10H,15H,18H,29Hシリーズのケーシング構造を大幅改良し、更に新技術の超高密度発熱体HD-coilを採用してさらなる超小型化,耐風圧性能の大幅な向上を実現しました
大まかな仕様
・・・・ 電力 50w~9kwの範囲
エアー耐圧 0.4MPa(Pタイプ),他は0.2MPa
エアー温度 常温~最高1100℃(高温対応品)
エアー流量
・・ 10□S型 推奨 10~180L/min
・・ 15□S型 推奨 20~250L/min
・・ 18□S型 推奨 20~300L/min
・・ 23□S型 推奨 30~400L/min
低流量時には場合によっては根元部の金具(ベース)が過熱して許容温度150℃を超える可能性があります。その場合、それに対応した特注品を使用するか、又は外部から空冷等を行う必要があります。
熱風ヒーターを大気中に直接放出する場合は、吹出し口から内部に外気がかなり逆流するので、熱風温度測定にはこの事を十分に考慮する必要があります。 逆流現象の解説
圧力損失についての注意事項SAH型熱風ヒータは比較的圧損の大きな熱風ヒータです。また同じ太さのヒータであれば圧損はヒータの定格電力比のほぼ3~4乗に比例して大きくなります。しかしヒータ外径を大きくすると、圧損は大幅に少なくなります。圧損はヒータ太さ比の4乗又はそれ以上に逆比例すると思ってください。
同じ太さでヒータ電力が2倍になれば、圧損はざっと10倍、ヒータ径が2倍になれば、圧損はざっと1/15。
10Sシリーズ(φ13)でも2kwクラスの大電力ヒータは作れますが圧損が大きく、ご使用条件によっては0.3MPaを超えます。大流量で圧損が問題になる場合は流量に応じて15S,18S、23Sシリーズ,18H,29Hシリーズ等の太い径のヒータをお勧めします。
ただし最近の知見では圧損を大きく、通常品の約5倍に相当する0.1~0.3MPaにすると熱伝達効率が著しく向上し、ヒータが更に小さくなると共に、より高温熱風(1000℃~1100℃)が出せる様になる事がわかっています。HDコイルの著しく高い耐圧縮性能と特別な支持構造の採用により超小型,超高温のヒーターが出現しています。各SAHDシリーズの最大出力品がこれに相当します。
サブコイル入保持リング(PAT)の採用により、発熱体とセラミック芯が高精度で中心に保持され、更にサブコイルのエアー拡散効果でエアー流が均質化し、熱風温度センサーの温度測定バラツキが改善しました。
上:従来の発熱体 下:HD-coil 発熱体
どちらも同じ太さの電熱線を同じ長さ巻いたもの。同等以上の性能なのに、HD-coil(下)は半分以下のサイズです。
Fe-Cr-Al系電熱線からなる超高密度発熱体を石英管の中に配置し、その中にエアーを流して加熱する構造の精密な熱風ヒータです。ヒータ部は金属ケースにおさめられており、堅牢で扱いやすいものです。
当社の従来品熱風ヒーターSAHシリーズは密着花巻コイルという技術により、1975年当時の他方式熱風ヒータに対して数分の一以下のサイズと800℃に達する高温熱風が出せるという特徴により、多くの工業用加熱分野で今日まで採用され続けてきました。
そして今回の新技術は、これ以上の小型化は無理と思われていたSAH発熱体の大幅な小型化(従来比約30%)を可能にし、更に耐風圧強度(圧縮力を加えた場合の変形しにくさ)も約20倍になっています。また発熱体の小型化は熱ロスの減少にも寄与し、熱ロスが約1/2になりました。HD発熱体は密着花巻コイル方式(SAH型)熱風ヒーターの革新的技術です。
従来製品をお使いの方が、従来品と同じ寸法,特性のものを希望される場合もございますので、従来品の SAH-10Hシリーズ,
CAD図面(dwg.) ダウンロード
SAHD200v-440w/10PS/R1/8-M13M/+S/P,S2m
SAHD200v-650w/15PS/(R1/4-R1/4)/L75/+2S/P,S400
SAHD200v-200w/10PS/(R1/8-R1/8)/L57/+2S/P,S400
SAHD220v-1kw/10PS/(R1/8-)/+S(R)/+LL
SAH200v-1kw/10PS/(R1/8-M13M/L94/+S)
SAH200v-440w/10PS/-M12F/L57/+S
SAH100v-100w/10PS/(R1/8-M13M)/L57/+2S)
SAH200v-200w/10CS/(R1/4-1×26)/+S/s1m
SAH200v-440w/10PS/(R1/8-M14M)
15Sタイプ実体図
15Sタイプ全種図
SAH-10Sシリーズ:IDS-HP用抜粋
SAH-15Sシリーズ:IDS-HP用抜粋
SAH200v-650w/15PS/(R1/8-M19M)/+S/P,S1.2m
SAH□v-□w/10□S発熱体部
SAH200v-440w/10PS/(R1/8-M12F)/+S特
SAH200v-650w/15PS/(R1/4-R1/4)/L75/+2S/P,S400
SAHD200v-1kw/10PS/(R1/8-M12F)/+S特
SAH230v-480w/10PS/(R1/8-M13M)/L57/+S
SAHD220v-1kw/15PS/(R1/8-M17F)/+S(R)/LL
SAHD220v-1kw/15PS/(R1/8-M19M)/+S(R)/LL
SAHD200v-440w/10PS/(R1/8-M13M)/+PS(TF)1m
SAHD200v-1.6kw/15PS/(R1/8-M19M)/L120/+S
SAHD200v-1kw/10PS/(R1/8-M12F)/+S特
SAHD200v-1kw/10PS/(R1/8-M13M)/+S特
SAH220v-650w/15AS/(R1/8-)/+S
SAH200v-650w/15AS/(R1/8-)/+S/P,S1200
SAHD240v-3kw,4kw-15S
SAHD240-6k-18S.
SAHD240v-9kw/23PS
他のファイル型式が必要な場合はご相談ください。
asada@fintech.co.jp
10 S シリーズ
加熱管径Φ10 金属ケース径Φ13
特性測定データ(PDF) SAHD200v-440w
特性測定データ(PDF) SAHD200v-1kw
特性測定データ(PDF) SAHD240v-2.4kw
PDF図面 SAHD-10Sシリーズ
DWG図面 SAHD-10Sシリーズ
15 S シリーズ
加熱管径Φ15 金属ケース径Φ19
※ 1000℃常用対応はSAHD240v-3kw,SAHD240v-4kwのみ
特性測定データ(PDF) SAHD240v-3kw BPR3.358
特性測定データ(PDF) SAHD240v-4kw BPR4.50
PDF図面
SAHD15Sシリーズ
SAHD240v-3kw
SAHD240v-4kw
DWG図面
SAHD15Sシリーズ
SAHD240v-3kw,4kw
23Sシリーズの詳細解説
2021/01/27の部分改良で各部寸法が少し変更になっています。また熱風出口のM25Fネジは廃止しました。
電源リード線はテフロン(PFA)電線を標準としますが、シリコンゴム-ガラスクロス電線(RS-G)も可能です。センサーリード線はテフロン(FEP)被覆Φ0.32 を標準としますが、ガラスクロス被覆線も選択できます。また耐屈曲性のリード線も選択可能です。
熱風温度900℃以下でご使用の場合はK熱電対が選択可能です。しかし950℃~1000℃の場合はN熱電対を選択してください。R熱電対にも対応しています。熱電対の位置はSC方式を標準としています。
このヒーターは高圧損設計です。250L/min.で1000℃の場合の圧損は約0.2MPaです。圧損が高くなるので、最大流量は400L/min.程度が一応の限界となります。また最低流量は約30L/min.です。 ただし温調をかけた状態(流量に応じた電力が供給されている状態)です。
熱風出口の接続はRc3/4での接続をお勧めします。フラットネジの場合は長時間ご使用後に外す事はほぼ不可能です。また高度な気密性が要求される場合はスゥエージロック接続か、又は溶接による接続を選択してください。このヒーターの熱風出口側は完成品状態でもTIG溶接が可能です。
SAHD-10Sシリーズ 詳細データ 10S type φ13
標準型SAHD-10Sシリーズ 各部寸法一覧 | ||||
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金属管部長さ | 対象品種 | 200w~440w | 650w~1kw | |
基本L寸 | A型,P型 (外ネジ) |
57 | 94 | 基本L寸 -9mm | B,C型 | 48 | 85 |
基本L寸+9mm | P型(内ネジ) | 66 | 103 | |
L1寸(ベース上寸法) | 52 | 89 | ||
発熱体部全長 | 56 | 93 | ||
絶縁管長 | 49.5 | 86.5 | ||
発熱コイル全長の最長限度 | 32 | 66 | ||
石英管全長(A型,P型) | 63 | 100 | ||
石英ノズル全長(B型,C型) | 75 | 112 |
SAHD-15Sシリーズ 詳細データ 15S type φ19
標準型SAHD-15Sシリーズ 各部寸法一覧 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
金属管部長さ | 対象品種 | 650w | 1kw | 1.6kw | 3kw | |
基本L寸 | A型,B型,P型(外ネジ) | 75 | 95 | 120 | 138 | 基本L寸 -10mm | C型 | 65 | 85 | 110 | 128 |
基本L寸+9mm | P型(内ネジ) | 84 | 104 | 129 | 147 | |
L1寸(ベース上寸法) | 70 | 90 | 115 | 133 | ||
絶縁管長 | 64 | 84 | 109 | 127 | ||
発熱コイル全長の最長限度 | 35 | 55 | 80 | 98 | ||
石英管全長(A型,P型) | 80.5 | 100.5 | 125.5 | 143.5 | ||
石英ノズル全長(B型,C型) | 93.5 | 113.5 | 138.5 | 156.5 |
SAHD-10Sシリーズ,SAHD-15Sシリーズの特徴のまとめ
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新開発の超高密度発熱体HD-coilを採用
弊社従来品の約半分のサイズで同等以上の加熱性能,約20倍の耐風圧強度の発熱体。また発熱長の短縮にともなって熱ロスも約1/2に減少し、高い熱効率も獲得。
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リード線引出し方法の改良
リード線引き出し方法を改良したので、より狭いスペースにも組込可。
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2分割構造の採用
発熱体部とノズル部を分離構造としたので、部分交換が可能(ただし交換作業は販売店またはメーカー対応)。
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耐エアー圧力の向上
2分割できるセパレート構造を採用しながらも耐圧約4気圧(0.4MPa)を達成。 オプションで0.6MPa以上への対応も可能。
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低分子シロキサン対策
標準で低分子シロキサン対策。電線はフッ素樹脂被覆,ゴム部品はフッ素ゴム,接着剤は耐熱エポキシ(200℃)。更に製品全体を全数150℃,10分間の熱処理
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R熱電対に対応,2点センサも可
オプションで2点温度センサー(熱風温度と発熱体温度)対応。エアー断にも対応でき、予熱ホットスタートにも利用可。標準のK熱電対に加えN熱電対,R熱電対(高温用)も選択可能。高温(800℃以上)にはこのNまたはR熱電対を採用するか、又はノズル部に外付けのセンサーを設置する。
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RoHS完全対応
RoHSに対応。また輸出規制に関して「非該当」。
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簡易断熱構造による熱効率の向上と本体温度の低下
SUS外管と内部の石英管管の間に金属箔による簡易断熱構造を採用。これにより金属ケースの最高温度が約40℃低下。熱ロスも減少して熱効率改善
耐圧構造について
ノズル部と発熱体部の接続部に関してはフッ素ゴム製Oリングにて気密を保ちます。
リード引出部に関してはフッ素ゴム管を介在させることで気密を保ちます。
しかしテフロン(フッ素樹脂)被覆電線は接着できない材質なので、固定や漏れ防止は接着剤に頼ることができません。そこでフッ素ゴム管を針金で縛り、さらに金属ベースのテーパー部に金属線を巻き付け、強く締めつける事でゴムを変形させ電線を強く押さえ込んでいます。
更にその上に耐熱硬質エポキシ接着剤(200℃)を塗布する事によりゴム変形部にクサビが入った様な形となり、強固に固定されます。
これらの工夫により十分な耐圧力を得て強い風圧にも対抗し、外部からの電線の引っ張りに対する抵抗力も得ています。もちろん漏れも0.4MPaで2cc/s以下です。
ただし外部から電線を引っ張るのは極力避けてください。特にセンサーのリード線は内部がφ0.2の単線なので、引っ張るとこの単線に力が伝わり、ヒータ内部のリード線接続部が引っ張られ、外れる可能性があります。
リード線の長さと中継,端末処理
Sシリーズはリード長さが電源,センサーリードとも200mmが標準となります。端子は付きません。長いリードが必要な場合や端子が必要な場合は下表の価格が加算されます。
200mmリードの場合、通常はここでコネクタに接続して使用します。熱電対による温度測定の場合、コネクタ挿入による測定誤差を気にされる方がおられますが、コネクタ内部に温度差が無ければどんな金属が挿入されたとしても測定誤差は発生しません。コネクタ内で数℃も温度差が出ることはほとんど無いと思いますので、よほどの精密測定でない限り、気にする必要はありません。したがって特別なコネクタ(熱電対専用)は必要無いと判断しています。
ただしコネクタから測定器までの接続は長いので温度差は無視できませんから、必ず補償導線又は同種の熱電対線をリード線としてご使用ください。 延長用リード線,コネクタ,端子は弊社でも各種取り揃えております。
熱電対専用コネクタ CMP12-K 耐熱140℃ |
汎用コネクタ SMタイプ 耐熱85℃ | ||
メス | オス | ピン |
弊社では熱電対専用コネクタは不要で、一般的なコネクタで十分と判断しております。 理由は高温で使われるため。
高精度 熱風ヒーター用コントローラ
①エアー制御別の熱風温度コントローラ AHC-2
精密コントローラ AHC-2
精密な制御が可能,高機能,低価格(PR=8.8667)
ヒーターの過熱を防止する機能があります。
供給電源 100v~240v
負荷電流 10A-max.
200v電源ならば2kwの熱風ヒータまでコントロールできます。
熱風ヒーター専用コントローラ FCM-N
上は画期的な熱風ヒーター用コントローラ「FCM-N」の解説ビデオ。
FCM-Nは電磁弁を毎秒10回の高速サイクル制御する事で微妙なエアー流量制御をしています。 超高性能電磁弁なので、この様な高速動作にも余裕で追従でき、寿命も50億回あるので、10年間以上の連続運転に耐える計算になります。摺動部など磨耗する部分がないので塵の発生もほとんどありません。
この方式のすばらしさは、高度なエアーコントロール性能をもちながら低コストであることです。 また簡単な内部変更でパルスブローにも対応できます。 熱風のパルスブローにどの様な効果や用途があるのかは今後の研究課題。